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山口 創生さん

山口 創生さん

留学先:キングス・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学) University of London, King's College London
留学分類:大学院留学
専攻名:精神保健福祉 Msc: Mental Health Services Research(MHSR), Institutue of Psychiatry(IoP)
留学期間:2009年9月〜2010年9月(2008年9月〜2009年8月はオックスフォード・ブルックス大学に在籍)
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キングス・カレッジ・ロンドンで精神保健福祉を学ぶ 第9回 大学院留学での苦労 ~生活編~

キングス・カレッジ・ロンドンで精神保健福祉を学ぶ 第3回 日英間の違い ~精神保健福祉~

Categories: キングス・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学) / 医学 / 大学院留学
キングス・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学)University of London, King's College London は、医学分野における世界的な研究機関を所有。最新の研究・実践情報の発信地としてしられています。同大学で精神保健福祉 Mental Health Services Research(MHSR) を学ばれている山口さんの現地レポートをお届けします。今回は日英間の違いを精神保健福祉の面からレポートしていただきました。

日英の精神保健福祉の違い

1) ソーシャル・ワーカーの専門性と地位

英国は精神保健福祉の専門職であるソーシャル・ワーク発祥の地であり、他の国と比較しソーシャル・ワーカーの社会的地位が格段に高いことが大きな特徴です。一方で、社会的地位が高いには、歴史だけだけでなく、その専門性の高さも理由にあります。

まず、日本のソーシャル・ワーカー(社会福祉士及び精神保健福祉士)が専門学校卒でもその国家資格を得ることができるのに対し、英国では、大学院を卒業し、現場で複数年働いた方が初めて国家試験の受験資格を得ることができます。つまり、学問と現場の両方のバックグランドを持った人がなれる専門職です。

私の隣のコースには、1人ソーシャルワーカーの方がいますが、やはり、彼は学問的な視点からの科学的な意見と現場の経験から裏打ちされたリアルな問題意識を併せ持ったとても優秀な方です。
彼は隣のコースの所属であり、毎回会うことはできませんが、こんな方とたまにでも一緒に勉強し、意見を聞けるのは大変貴重な体験です。

学部校舎のエントランス
学部校舎のエントランス

2) エビデンスの追求
近年、精神保健福祉分野では、英米豪加を中心に実践の普及や政策の推進に科学的エビデンスの構築が求められます。これは、科学的な手法を用いて効果があると評価された実践を使っていく(根拠に基づく実践:Evidence-based practice)という概念なのですが、この概念が日本の(精神保健)福祉の分野では格段に遅れています。

個人的な見解ですが、英国の精神保健福祉に関わる制度が進んでいる一つの要因は、エビデンスのある実践をどんどん制度化して取り入れていることだと思っています。また逆に、日本の(精神保健)福祉政策が遅れているのは、この科学的エビデンスの不足にあると考えています。

ファースト・セミスターの間、多くの講師の方が、この政策におけるエビデンスの重要性を説いていました。(精神保健)福祉先進国で、しかもその中枢・先駆的機関で研究する方々の意見には重みがありました。

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