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飯塚 麻衣子さん

飯塚 麻衣子さん

留学先:ボーンマス大学 Bournemouth University
留学分類:大学院留学
専攻名:ツーリズム・マネジメント Tourism Management MSc
留学期間:2012年10月〜2014年11月
beoカレッジ受講コース:大学院留学準備コース beo Graduate Certificate (GC)
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ボーンマス大学でツーリズムを学ぶ 第13回 ボーンマス大学を無事卒業!!

ボーンマス大学でツーリズムを学ぶ 第12回 卒論への取り組み

Categories: beoで準備英語コース受講 / イベントマネジメント / ホスピタリティ・ツアリズム / ボーンマス大学 / 大学院留学
旅行会社を退職し、イギリスの有名な観光地 ボーンマスでツーリズム(観光学)を学ぶ飯塚さんの留学生活をレポートします。飯塚さんの専攻コースは、ワークプレイスメント付の2年間コース。イギリスでのワークプレイスメントの様子もレポートします!

ボーンマス大学観光学科は、コース受講者の全員が卒業論文作成を義務付けられており、4月~8月の約5ヶ月で20,000字の卒論を仕上げなくてはなりません。1年間のコース受講者は、4月~5月中旬まで、プレイスメントの代わりとして、もう1科目のコース受講が義務付けられているため、並行しての卒論作成で非常に大変ですが、私はプレイスメントの2年間のコース受講のため、3月でプレイスメントを修了後は、卒論のみに集中をすることが出来ました。


1月~3月:卒論トピックのリサーチ

重要なトピック選定で気を付けることは、参考文献の入手やリサーチが可能か、ということ

ワークプレイスメント中で、平日は時間がなかったため、土日に図書館に通って、少しづつトピックを考え始めました。卒論においては、トピックの選定が大変重要なため、過去の卒業生の卒論を参考に、時間をかけてトピックのリサーチを行いました。トピックを選定する際に、気を付けなくてはいけないことは、まずそのトピックに関する参考文献を手に入れることが可能か、そしてトピック自体のリサーチが実現可能かです。

卒論のPrimary Researchを行う前段階で、自分の行いたいリサーチに、過去に似たようなリサーチがあるのか、あるのであればそのリサーチでは、こういった結果がでているが、自分のリサーチでは、こういった方面/視点でリサーチをしたい、ないのであれば似た分野での過去のリサーチ・文献があれば、この分野での新たな発見という形での新規リサーチをかけることが出来ます。いずれにしても、卒業論文はプロフェッショナルではないので、Literature review(リーデイング)を行い、Methodology(リサーチ手法)を選定し、 Primary Research (リサーチ)を行い、そこからのFindings and result (結果)とconclusion (リサーチの最終結論)を出すことが、一番重要で、大学側からも求められます。

卒論のトピックはビールフェスティバルに決定!

約3ヶ月のトピックリサーチの結果、以前より興味があり、参加もしていた、ビールフェステイバルに関するトピックにしました。(第6回を参照下さい

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正式なタイトルは、'The relationship between local breweries and beer festivals organised by local CAMRA in the UK-how local breweries utilise and maximise their marketing opportunities at beer festivals.'で、3月末日が卒論プロポーザルの締め切りでしたが、私のリサーチはイベント時期が絡んでくるため、早めに卒論スーパーバイザーに相談をしたかったため、3月上旬に提出を終え、即日スーパーバイザーが決定しました。

卒論スーパーバイザーとの関係は、順調に卒論を進める意味で、非常に重要です。私はプレイスメントを間に挟んでいたため、また専攻していた授業から直接関係のあるトピックではなかったため、事前に特定の教授にコンタクトを取りませんでしたが、特定のトピックで相談できる教授がいる場合は、事前にコンタクトを取ったほうがいいです。スーパーバイザーも担当できる生徒数が決まっているため、どうしてもこの教授という方がいて、事前にお互いにコンタクトを取っていれば、プロポーザルを提出する際に、プログラムリーダーに話をし、優先的に回してもらうことも出来ると思います。

私は幸運にもスーパーバイザーに恵まれました。彼は、シェフィールド出身で、シェフィールドハーラム大学出身、観光業界で働いていたこともある関係で、私とたくさん共通点があり、また私のトピックと彼のリサーチトピックが非常に近かったため、初回から最後まで、本当にたくさんお世話になりました。また彼は、観光学科のトップで、自分のリサーチの前に、大学関係の仕事、授業で大変忙しいのにも関わらず、的確なアドバイスをしてくれ、スーパーバイザーあっての卒論作成でした。


4月~5月:Literature review(リーデイング)+Methodology(リサーチ手法)


自分のスケジュール、スーパーバイザーのスケジュールを考慮した時間の管理が重要

私のフィールドワークは、英国の4カ所におけるビールフェステイバルがメインであったため、フェステイバルの予定に合わせて、フィールドワーク前にやるべき、Literature reviewとMethodologyを仕上げないといけなかったため、通常の学生よりは早いペースでした。

第1回目のフィールドワークが6月上旬だったため、それに焦点を合わせ、完璧ではなくとも、スーパーバイザーにLiterature reviewとMethodology のフィードバックをもらわないといけなかったため、この2ヶ月は非常に忙しかったです。通常はこの2つのチャプターで2ヶ月半をかけるのが、普通だと思います。

また、スーパーバイザーは、出張も多かったため、自分のペースだけでなく、スーパーバイザーの予定を考慮して、進めないといけなく、スーパーバイザーの出張前に提出、出張後にフィードバックをもらい、修正を繰り返す日々でした。また卒論と並行で、プレイスメントもしていたため、昼間はプレイスメントで、夜と土日のみが卒論にさける唯一の時間で、時間にも制約があり、大変でした。

私のトピック、英国におけるエールビールツーリズム・ビールフェステイバルは、意外にも過去のリサーチが英国・海外ともほぼ存在しなかったため、参考文献もビールではなく、ワインやフードツーリズムといった分野を参考にしました。ビールに関しては、数少ない文献のため、どのようにLiterature reviewを行えばよいのか、最初は大変でしたが、トピック自体が新しい分野、発見型リサーチのため、どういった結果になっても、新発見となるので、自分なりにワインやフードツーリズムの文献を最大限に用いて、ビールツーリズムモデルを作成したり、解釈をしていました。

Methodology はPrimary Research を行う際に、大変重要で、今回の卒論では、英国にある3つのブリュアリーとのインタビュー、4つのビールフェステイバルでのイベントオーガナイザーとのインタビュー、来場者へのインタビュー、ビールバーでボランテイアをしながらのObservation(オブザベーション)を行いました。Methodologyは大きく分けて、Qualitative (質的調査/インタビューやオブザベーションなど)とQuantitative (量的調査/アンケートやサーベイ)または、両方を用いた方法があります。

私は当初は、両方を用いたリサーチを計画していましたが、スーパーバイザーのアドバイスと、リサーチ時間に限りがあるため、Qualitativeのみを行いました。トピックにもよりますが、今回のマスターの卒論では、Primary Researchにかけられる時間が長くて、2ヶ月ですので、PhDとは異なり、1つのリサーチ手法を用いる場合がほとんどだと思います。


6月~7月中旬:Primary Research(フィールドワーク)

ボランティアで働きながら、リサーチのためのインタビューは貴重な体験

Literature reviewとMethodology を終わらせ、6月上旬より一番重要なPrimary Researchを英国各地で1か月半ほどかけて行いました。5月の中旬より、各ブリュアリー、フェステイバルオーガナイザーに協力をお願いするメールを送り、コンタクトを取りました。

今回のリサーチはブリュアリーのビールフェステイバルにおけるマーケテイングのため、ブリュアリーへの訪問インタビュー~フェステイバルオーガナイザーとのインタビュー~来場者また、ブリュアリーのお客様であるパブのオーナーやライセンシーへのセミインタビュー~来場者の傾向をつかむために、ビールバーでボランテイアで働きました。

当たり前ですが、周囲は100%イギリス人、それも男性が非常に多く、中々慣れない環境で、しかも長時間のフィールドワークで、大変でしたが、周りの協力もあり、無事に4カ所のフェステイバルでリサーチを行うことが出来ました。周りの方々(一緒にビールバーで働く、ボランテイア)は、日本人でしかも女性1人で働いているのを見て、初めはみんなビックリしていましたが、リサーチの話をすると、非常に興味を持ってくれ、色々教えてくれ、助けてくれました。

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中には、来場のお客様に紹介してくれたり、お客様も私を見ると、珍しがって話しかけてくれることも多かったです。これは、リサーチをする私にとっては、非常にデーターを集めやすく、様々な人に出会うことが出来、リサーチャー自身のバックグラウンドを最大限に生かした、大変貴重な経験となりました。

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英国内ではビールフェステイバルのために毎回休みを取って、フェステイバルに来場をする人(Beer Ticker/Beer Enthusiast)も多く、その中でも私がリサーチのため参加をしたビールフェステイバルにすべて来場し、ビールバーで知り合った、'ビール友'も出来ました。彼らとは、リサーチが終わった今でも、連絡を取り合い、ビールやパブ、フェステイバルの情報を交換しています。またボランテイアで働く場合、ビールは試飲は飲み放題ですので、英国各地のビールを楽しむことが出来、ビールも楽しむことが出来、大変満足です!

インタビューでリスニング力が、フィールドノートでライティング力がついた

今回のフィールドワークでは、インタビューやフォーマルインタビューでの会話を中心としたリサーチだったため、英国各地を訪れ、様々な人と話すことで、大変英語力の強化につながったのではないかと思います。インタビューをおこなった後に、全ての録音をしたインタビュー内容を、1文字も漏らさないように、シャドーイングを行うことで、時間は非常にかかりますが、何度も何度もリスニングをすることで、リスニング力がつきましたし、フェステイバルの場では、ボランテイアともお客様とも会話をすることで、各地のアクセントにふれることが出来ました。また、フィールドワークで見たこと、聞いたことを記録する、フィールドノートも各フィールドワーク毎に作成をしないといけなかったため、ライテイング力も相当身についたと思います。もちろんリサーチトピックによるかと思いますが、インタビューなどを行うリサーチは、英語力をつける意味でも、非常に有効かと思います。



7月中旬~下旬:Findings and result (結果)


仕上げの段階では、スーパーバイザーの関わりやスケジュールもポイント

9/1が卒論の締め切りで、Proofreadingを頼むために、8月中旬までに、スーパーバイザーより最終のフィードバックをもらわないといけないため、最後のスーパーバイザーとの面談を8月中旬に行いました。今までも、各チャプターが終了をするたびに、スーパーバイザーのフィードバックが入っていましたが、全てのチャプターを再度スーパーバイザーがチェックをしてくれ、フィードバックをいただくことが出来ました。

これは、正直スーパーバイザーによって大分異なるので、一概には言えませんが、通常スーパーバイザーは1度は各チャプターに目を通してはくれますが、2回も3回も目を通してくれることはまれだと思います。そういった意味でも、私はスーパーバイザーに恵まれました。また8月中旬まで、長期休暇を取っていらっしゃらなかったので、上手く予定を調整することが出来ましたが、スーパーバイザーによっては8月は全く連絡が取れない学生もいて、大変そうでした。

最終の面談を経て、若干の修正を行い、締切10日前にProofreadingを頼みました。Proofreading終了後は、修正を再チェックし、印刷・製本を行い、提出期限の3日前に無事提出をすることができました。


卒論を終えて


多くを得た卒論のリサーチ ~論文作成、英語、ビール、イギリス文化、出会い~

このリサーチを通し、卒論の作成、英語を学ぶだけでなく、ビールを楽しみ、英国各地のローカル文化(人~ビールなど)を学び、様々な人と出会い、英国での最後の大仕事も、大変実りのあるものとなりました。まさに'Real ale has helped the Japanese lady not only to produce her master's thesis but also to understand the culture, its regions and people.'(卒論より抜粋)だったと思います。正直この5ヶ月は様々な人の助けもあり、何よりも自分が興味のある分野であったため、全く苦痛・辛かったということはありませんでした。とても楽しく、ボーンマスでの2年間の学生生活で一番楽しく、充実した時間を過ごせました。

そして、リサーチのみならず、エールビールに対する興味はつきなかったため、興味本位で7月のリサーチの際には、リサーチ先より近くに位置した、エールビールの発祥の地Burton-Upon-Trentにある、National Brewing Museumへ出かけ、卒論終了後の10月には Real Ale Rail Trail (マンチェスター~リーズの間の、駅のプラットフォームにあるパブクロール)に出かけました。

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(National Brewing Museum)

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(Real Ale Rail Trail)

英国では、駅のプラットフォームにパブがあることは普通で、駅の利用者だけでなく・ローカルの人も利用できるパブがあり、日本の立ち食いソバ屋みたい!で面白いです。パブでなくても、日本でも地元の名産やお酒などが楽しめる、旅行者にも地元の人にも愛される、お店がプラットフォーム出来ればいいのになと思い(ソバ屋やお土産屋でなく)、地域資源の発見・活用の一例として、大変興味深かったです。

また卒論終了後も、ほぼ毎月のようにビールフェステイバルに、ボランテイアとして参加しています。せっかく英国中のエールビールに関わるリサーチで様々な場所を訪れましたので、経験を形にしたいと思い、ビールサイトを作成しました。サイトは、こちらです。http://mychildon1120tokyo.wix.com/beer-festival-in-uk 一見飲んだくれに見えるのですが、ちゃんとしたリサーチブログで、スーパーバイザーやリサーチに関わった人からは、大好評でした。

Distinction* で卒業!

気になる卒論結果が1カ月後の9月下旬に出まして、Distinctionを取ることが出来、ボーンマス大学卒業が確定しました!また先生のリサーチトピックに非常に近かったため、スーパーバイザーと共同リサーチペーパー/ジャーナル出版が決まり、現在スーパーバイザーが執筆中です。

(beo注) * Distinction とは、成績評価の種類で、一握りの成績トップレベルの学生に与えられる評価のこと。 履歴書に記載することができるできるため、卒業後の就職活動において有利に働く場面があります。

次回は卒業式についてレポートします。


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