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中村 祐子さん

中村 祐子さん

留学先:ヨーク大学 University of York
留学分類:大学院留学
専攻名:英語教授法 MA in TESOL
留学期間:2010年10月〜2011年9月
beoの留学サポートを利用して留学

ヨーク大学で英語教授法(TESOL)を学ぶ 第12回 -最終回- Dissertationあれこれと、この1年

ヨーク大学で英語教授法(TESOL)を学ぶ 第10回 明けても暮れてもDissertation

Categories: ヨーク大学 / 大学院留学 / 英語教授法(TESOL)
起源をローマ時代にさかのぼる歴史都市ヨークにあるヨーク大学 University of Yorkは、研究評価、教育評価ともに最高レベルの評価を受けるイギリストップクラスの大学。同大学で英語教授法(TESOL)を学ばれている中村さんの現地レポートをお届けします。

Summer termもWeek 7に入りました。 ロイヤルウェディングを見たのが昨日のようです。1月は行く、2月は逃げる、3月は去る、と言いますが、4月と5月は飛んで行きました。

今は火曜の午前2時間のEnglish language support(ELS)と、月曜午後の大バコ講義だったのが、今週から小規模グループに分かれてプレゼンをするResearch workshop and presentationのクラスが木曜午後に入るのみ。2コマだけです。あとは明けても暮れてもDissertation。

ELSはworkshopの授業と連動して、dissertationの一般的な枠組み(abstract, introduction, literature review, methodology, results, discussion, conclusion)をベースにしたレクチャーみたいなもの。退屈と言えば退屈。週が進むにつれて、クラスの出席率が下がっている気がします。かく言う私も、クラスメートに会いがてら行っている感じ。そうでなければ、フラットメートとしか今日はしゃべらなかったなぁ、みたいな日もありますので。

Dissertation 調査方法

私の研究テーマは、日本の高校に勤務する日本人英語教員(JTE)と外国語英語助手(ALT)のティームティーチングに対する意識調査。私自身ティームティーチングに苦手意識があり、改善のヒントを見つけたいというのが研究の出発点です。生徒からの視点でティームティーチングを取り上げる先行研究も多いですが、私は教員の認識に非常に大きな関心があります。そこにもティームティーチングをよりよくするヒントがあると考えていて、教員対象のアンケートを基に調査を進めます。というのも、

・研究のために日本に帰国することは考えていない。
・教員はとにかく多忙である。
・生徒へのアンケートなどで授業の妨げになることはしない。
・すこしだけ統計ソフト(SPSS)を使ったことがあったので、アンケートをそれで分析しよう。

というのが頭の中にありましたので、調査手段としてインタビュー、調査対象は生徒、というのは選択肢にありませんでした。

さて、実際に何をしているか。4月の終わりに決めた自分の計画に沿って、まずは文献を読みあさり(日本の教育を扱うので図書館の文献より圧倒的にe-journalが多いです。)research questionsへの道しるべとなるliterature review(about 2700 wrds)を5月20日ごろまでにいったん書きあげました。そこからアンケートの作成。Questionnaire designの参考文献を読みながらの質問項目の作成。いかに協力してくれる方々に割いていただく時間を最小限に留め、簡潔で、かつ、私に必要なデータを得るための質問をどれだけ盛り込むかに頭を抱えます。

そして、(うすうすわかっていましたが)統計ソフトはやっぱり超文型の私のキャパをはるかに超える複雑さ。ちょっと分析というものを甘くみておりました。軽いパニック。しかしもう引き返せません。もし、dissertationでアンケートを予定されている方でパソコンが苦手な方、ちょっとでもExcelでの分析やSPSSに慣れておくことをお勧めします。コースメートもアンケートを用いる人が多いですが、やっぱりSPSSに恐れおののいています。

しかしSupervisorのアドバイスもあって、分析方法を決めてしまうよりもまずアンケートを仕上げることに力点をおいて、なんとかアンケート完成。実際にアンケートを作りだすと、知りたいことがどんどん出てきて、literature reviewで書いたことと少し違いが出てきました。ということで、あとで手直し必須。
うぅ。

あと、苦労したのは、アンケートの依頼状(cover letter)です。アンケートは英語と日本語の2種類用意するので、英語は端から友人にチェックしてもらうつもりでした。しかし、実は英語以上に日本語バージョンにてこずりました。お恥ずかしながら、ビジネスレターの書き方がわからない。保護者あての遠足の案内の文とは違う!頭語から結語までさっぱりわからない。社会人として失格と言われそうになりながら、これも結局企業に勤めていた日本人の友人に厳しく添削してもらいました。 みなさんあっての私のdissertationです。

さて次は、本番のアンケートのためのたたき台:パイロット(予備テスト)を行います。率直な意見やアドバイスをお願いするため、同僚や同期、知り合いの知り合い、などできるだけ近しい人にお願いします。しかし、日本にいる人はみんな忙しい!忙しい合間にメールでやり取りしていただけるのもありがたい気持ちと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。beoの担当カウンセラーの方にも助けていただきました(本当にありがとうございます!)。それにしても先が思いやられる協力者探しの難しさ・・・そしてなんとか予備テストを始めることができ、今に至ります。頭の中は不安とわくわくが入り混じっております。

何が不安かというと、アンケートに答えてくれる方々が私の研究をどう思うか、興味を持ってもらえるか、はたまた本当に研究の意義があるのか、ついには、これという結論らしいものが出なかったらどうしよ、協力してくれ方に申し訳ない・・・ということが頭にちらにらよぎるのです。もちろん、私は自分の研究にものすごく興味があって、やる気まんまんです。あたりまえですが。基本的にはスーパーバイザーと私だけ(笑)が興味を持っている人だと思いますが、この研究おもしろい!と言ってくれる人がどんどん広まっていくアンケートができたらうれしいものです。

Dissertation 今後の動き

6月半ばから終わりにかけて本番のアンケート実施。並行してMethodology(1000wrds) パートを書きあげて、7月からは分析。同時にresults, discussion(about 6000wrds) パートも書いて、最後にintroduction(1000), conclusion(1000), abstract(300)。8月5日にsupervisorにdraftを提出。22日にフィードバックをもらうために最後のsupervision。そこから最後の手直しをして9月8日が提出日です。って、締め切りひと月前にfinal draftなんてできるかこらー!という心の叫びは隠せません。8月5日にめどが立っていなかったらsupervisorに見捨てられてひとりで奮闘していると思います。

スケジュールは大学、学部、調査手段によって千差万別だと思いますが、ちょっとでもdissertationってどんなものかをイメージをするお役に立てれば幸いです。

余談ですが・・・ 先日、秋からヨーク大学のTESOLに入学が決まっているという方から連絡をいただきました。おひとりは見学にも来られてお会いしました。もう次の年の人たちが動きだす時期なのかという驚きと、残された時間が限られていることをさらに実感。さてあと3カ月ほど、全力疾走します。

英語学習カウンセラー 金原英語学習カウンセラー 金原より

今回のレポートはDissertationを書き上げる流れの一つの具体例として非常に参考になりますね。特に調査スキル(俗にResearch Methodとも言います。)についての細かな記述は今後ご留学を予定されていらっしゃる方々には貴重な情報ではないでしょうか。

そもそも調査スキルとは、量的研究方法論や質的研究方法論などから最も効果的な研究方法論をご自身の分野に当てはめ、計画、実施し、そして論文にまとめることまでを言います。イギリスの大学院、特にMSc(Master of Science)のコースでは統計学を使用した研究方法論をほぼ間違いなく使用する為、上述の例にもあるようにSPSS(統計ソフト)を渡航した際に「初めて使う」ということのないようにしっかり準備しましょう。

beoの大学院留学準備コース(NCUK Graduate Diplomabeo Graduate Certificate)では上記の調査スキルを実践的に学ぶことのできるコースとなっており語数は修士論文には劣るものの、擬似的に調査スキルも含めDissertationを書き上げる経験を行なうことが可能です。(もちろん科目別講師とのTutorialもあります。)同コースなどで事前に準備することで現地の単位取得や学業成績に対しての対策もしっかり行なっていくのは大変重要なことだと思います。

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